職場のメンタルヘルス

● 看護師に多いメンタル不全による退職

「あんなにバリバリと働いていたのに、なぜ退職したのかしら?」

ちょっと前までリーダー格でいろいろな役目も引き受けるようなやる気にあふれていた方が
突然休みを取るようになり、そのまま原因不明の不調になって退職する方が増えています。また、普通に働いていた人が、朝起きられなくなり、遅刻や体調不良に陥ってしまいそのまま退職することもあります。
「もえつき症候群」にかかってしまうと、このようなことが起こります。また、「うつ病」などは表情にも表れてきますが、燃え尽き症候群は深刻な事態になるまで周りに気づかれないのも特徴です。
本人は大変な苦痛を感じているのに、周りの人には「怠けているのではないか」「どうして休むの」と理由をわかってもらえず、次第に孤立し追い詰められていく大変怖い病気でもあります。

「勉強熱心で人一倍責任感が強く、困っている人を見ればつい助けてしまう」
このような素晴らしい気質の方が最も「もえつき症候群」にかかりやすいといわれています。人の命を助けたり、教育などに携わっている「援助職」の方も大変多い。熱意にあふれ、ちょっと前まで人一倍働いていた人が突然なってしまいます。
周囲の人が気づきにくい病気ですから、自分自身で「もえつき症候群」の兆候がないかセルフチェックすることが大切です。また、「もえつき症候群」の前兆、生命の危機のサインを知っておくことで看護師の仲間を助けることもできるでしょう。

● もえつき症候群のサイン

・ 「なんでほかの人はだれもやらないの」など、ついいらいらして誰かを攻撃することがある
・「つかれているんじゃないの」「大丈夫?」といわれると、むっとしてしまう
・「○時までにやらなければならない」とわかっているのに、いろんなことを先延ばししてしまうようになった
・以前はさっとできた作業が、一生懸命にやろうとしているのに時間がかかって苦労するようになってきた
・以前はパッと判断が出来たことが、決められなくなり自分のやることに自信が持てなくなってきた
・疲れているのに、朝すっきりと目覚めることが出来なくなってきた
・目覚める予定の1時間前に、パット目が覚めて眠れなくなる
・以前は少し休むと体が回復したが、いつまでたっても体がだるく体調が悪い
・ぼーっとしていることが多くなり、周囲の話の内容が「意味が分からない」ことがある
(簡単な情報の理解が遅くなってくる)
・以前はにこやかに話しかけるほうだったのに、気づくと無表情でぼーっとしていることが多くなった
・以前は夢中になっていた趣味が全くつまらなくなった
・体重が急激に増えた(あるいは減った)
・タバコ・酒の量が急激に増えた
・「自分がいるからかえって迷惑がかかる」「自分が責められている」と感じる
・「一人ぼっち」であると強く孤立感を感じることがある

こういった症状が現れ始めます。本人は大変つらい思いをして毎日を過ごしていますが、「一生懸命に頑張りたい」とどんなに思っても、まるで体が別の人になったように思うように動かなくなってきます。
このような症状がたくさん現れてきた場合は、「無理に仕事を頑張ろう」とせずに、一度休みを多くとってください。体が少し楽になったうえで、精神科医を受診しましょう。

● ほおっておくと重症化する

上のチェックでいくつも思い当たることがあっても、なかなか専門家医の受診に踏み切ることは難しいですね。今自分が抜けたら仲間に迷惑がかかるとつい先延ばしにしてしまいます。
燃え尽き症候群は、「やる気で何とかなる」病気ではありません。脳の伝達物質の低下などが原因になっています。そのため、専門科医の正しい処方の元薬を服用することが必要になります。また、軽度の状態で治療すれば、早くて数か月で回復しますが、ほおっておくと重症化してしまい、「1年から3年も回復にかかる」場合があります。
また、自己判断で休職した後再び回復していないのに復職し、「退職⇒復職⇒退職⇒復職」を何度も繰り返すうちに、とうとう命までたってしまう方もおられます。

● 病院へ行くサイン

「自分がいるから迷惑がかかる」「自分は生きていても意味がない」「死にたい」

このように思い始めたら、もういけません。一刻も早い専門家の治療が必要になってきます。もしも、家族が「調子が悪そうだから病院に行ったら?」と何度も勧められたり、上の3つのサインの言葉が思い浮かぶようになってしまったら、思い切ってしっかりと休養を取り、専門家の治療を受けましょう。

● 燃え尽き症候群からの回復期が注意

専門科医の治療をうけて、まとまった期間休職し、積極的治療に踏み切った方は「回復期に注意」してください。病気の症状が回復して、次第に「やりたいこと」が増えてきて、そろそろ仕事の復帰を考えるころになる次期が最も自殺率が高くなります。
「一刻も早く社会復帰をしなければ」と焦りと不安が強くなってきます。専門科医の注意をよく聞いて治療に専念してください。できれば家族と共に専門科医を受診することが必要です。
燃え尽き症候群から回復し、実際に復職が出来た方もおられますから、まずはしっかりと確実に回復することに専念してください。

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★ 心の耳
⇒ http://kokoro.mhlw.go.jp/

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